調査データから
「団塊世代の再就職希望 男性は同じ会社で、女性は新しい会社で」
―― 団塊世代調査① 再就職

2007年からの3年間で、第1次ベビーブーム(1947年から49年)に生まれた約680万人の団塊の世代と呼ばれる人のうち、約280万人が定年退職を迎える。この世代の人たちが受ける退職金は、総額数十兆円に上ると見られ、お金とゆとりのある消費者が増えることから、消費市場は活性化すると予測される。

読売新聞東京本社広告局ではこうしたタイミングをとらえ、首都圏、関西、福岡に住む団塊の世代を中心とした50歳~65歳までの男女を対象に、消費意向、今後の生活に対する意識、メディア接触などについて調査を行った。第1回の今回は、「再就職」についてご紹介する。

定年退職後に希望する仕事形態と就職を希望する人に、仕事を探す際参考にする情報源は何かを聞いた。男性、女性それぞれ団塊世代(57歳~59歳)、団塊下世代(50歳~56歳)の4つのカテゴリーに分けて紹介する。

調査概要
調査期間 2006年8月28日~9月15日
調査地域 首都圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)
調査対象 50歳~65歳の男女個人
サンプリング (株)日本リサーチセンター郵送パネルより抽出
調査方法 郵送調査法
サンプル数 1813
調査企画・設計 読売新聞東京本社広告局
委託調査会社 (株)日本リサーチセンター

  
① 定年退職後に希望する仕事の形態 ―
団塊世代・男性の3割近くが「同じ会社でフルタイム」を希望。団塊下世代は新しい職場にも関心がある

定年退職後に希望する仕事の形態を聞いた。 まず男性を見てみると、団塊世代、団塊下世代ともに就職意向者が約7割。「働きたくない人」を除くと、それぞれ「同じ会社でフルタイム」が最も高いが、団塊世代31.0%、団塊下世代19.4%でその差は11.6ポイント。

次いで団塊世代は、「同じ会社でパート」「新しい会社でフルタイム」が10.3%、下世代は、「新しい会社でフルタイム」「その他の形で働きたい」が11.4%。団塊世代は、今と同じ会社での就職志向、つまり、現状の仕事をなるべく継続したい、という意向が高く、下世代は、新天地での仕事の可能性を考えている人も見受けられる。定年にはまだ時間的猶予があることの現れであろうか。また、両世代とも「パート」より「フルタイム」の仕事を志向している。

次に、女性を見てみる。就職意向を持っている女性は団塊世代で約5割、下世代で約6割。「働きたくない人」を除くと、それぞれ「新しい会社でパート」が最も高く、団塊世代14.3%、下世代19.6%。次いで団塊世代は「同じ会社でパート」(12.2%)、下世代は「その他の形で働きたい」 (14.2%)。

下世代の女性は、団塊世代と比較して、「新しい会社でパート」「その他の形で働きたい」のスコアが高く、新しい職場でのチャレンジ志向がうかがえる。また、両世代とも「フルタイム」より「パート」の仕事を志向している。



  
② 就職する際の情報源 ―
団塊世代、団塊下世代とも、「新聞」が3~4割。特に女性は「新聞」を重視。「インターネット」は世代間、性別間でばらつきが見られる

再就職を希望する人に、何らかの形で働く際にその情報源として何を利用したいか聞いた。 男性では、団塊世代、団塊下世代とも「前の職場の縁・紹介」が最も高く57.1%。次いで、団塊世代では「ハローワーク」の33.3%、下世代は「友人・知人・家族・親類の話」の38.4%で、団塊世代のスコアを13ポイント上回っており、人を介した情報を重視している。

メディアに限って見ると、団塊世代では、「ネットの求人サイト」(20.6%)、「新聞記事」(15.9%)、「新聞の求人広告」(14.3%)の順。「新聞記事」と「新聞の求人広告」のスコアを足すと約3割で、「ネットの求人サイト」+「各企業・団体のHP」とほぼ同スコアとなる。また、「転職の専門誌」「無料の情報誌」など雑誌タイプのものは、それぞれ10%に満たない。

下世代では、「ネットの求人サイト」(25.3%)、「新聞の求人広告」(18.7%)の順。団塊世代と比較して、ネット関連のスコアが高い。これはインターネット利用率が団塊世代と比較して高いことが影響しているようだ。

次に女性を見てみる。団塊世代では「ハローワーク」が最も高く37.5%。メディアでは、「新聞の求人広告」「折込チラシ」が29.2%。以下「新聞記事」「無料の情報誌」が16.7%。情報源として新聞を積極的に利用しようとしいう意識が見られる。一方、「ネットの求人サイト」「各企業・団体のHP」は、それぞれわずか4.2%に過ぎない。

下世代では、「前の職場の縁・紹介」と「新聞の求人広告」が33.7%で最も高い。以下「折込チラシ」(32.6%)、「無料の情報誌」(25.6%)の順。メディアの中では、特に新聞、次いで雑誌の利用意向が高い。「ネットの求人サイト」は14.0%で他のメディアと比較して、スコアは低いが、団塊世代より約10ポイント高く、男性とほぼ同じ傾向である。また、男女とも、団塊世代より下世代の方が、広く情報を収集しようとしていることがわかる。

 
(宇佐美)

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