調査データから
2007年都市生活者Web調査(5)買い物意識調査

  読売新聞広告局では、生活者の媒体接触状況や消費実態などを探るため、2007年9月に「都市生活者Web調査」を実施しました。その中から今回は「消費意識」に関するデータを紹介します。



「ブランド品より自分らしさ」こだわりを持った消費傾向。女性は楽しみの側面も。
 図1は、購入に対する意識を探ることを目的に、「高級ブランド品よりも、自分らしい品物を持ちたい」や「シンプルなデザインのものを買うことが多い」など、全18項目についての調査結果です。

図1 男女別の消費意識(単位:%)


 全体でもっとも多い回答は、「100円ショップなどの激安店での買い物に抵抗はない」で、79.3%。100円ショップはすでに一般化しているようです。100円ショップでの買い物に抵抗がない一方で、「高級ブランド品よりも、自分らしい品物を持ちたい」(75.5%)、「シンプルなデザインのものを買うことが多い」(72.3%)といった項目も上位に入っており、買い物において値段だけを重視しているのではなく、こだわりを持って商品選択をしている様子もうかがえます。
 全18項目中、13項目で女性が男性を上回っており、そのうち5項目においては10ポイント以上の差があるなど、消費に対する意識が男性よりも女性の方が高いことがわかります。男女間でもっとも差が大きかったのは「買い物するのは楽しい」(男性:63.7%、女性:84.6%)でした。一方、男性が女性をもっとも上回ったのは、「新しいものよりも長く使って慣れ親しんだものの方がよい」(男性:53.2%、女性45.5%)で、これらの点にも消費意識の違いが表れていると言えるでしょう。
 次に、この18の項目を内容ごとに5つに分け、それぞれ性・年代別に見てみましょう。

価格を意識する中年男性。金銭的余裕を感じさせる熟年。
 まず、価格に関する項目を見てみましょう。

表1 価格に対する意識項目(単位:%)


 男性40代、50代で「100円ショップなどの激安店での買い物に抵抗はない」「ブランド品はできるだけ安い店で買う」のいずれもが高くなっており、中年男性が身近な商品においても、高級品においても、他の性・年代に比べて価格に対する意識が高い様子がわかります。住宅ローンや教育費がかさむ年代というのが影響しているのでしょうか。
 これとは対照的に、「特売情報に関心がある」では、女性40代以下で平均を大きく上回ります。家計を預かる主婦が多い年代というのが関係ありそうです。
 男性60歳以上、女性50代以上では、いずれの項目もスコアが低下する傾向があり、金銭的な余裕が出てきた熟年の姿が想像できます。
 価格に対する意識は、それぞれのライフステージと関係がありそうな様子がうかがえます。


商品選択にこだわりが強い女性。
 続いて、物へのこだわりに関する項目を見てみましょう。

表2 物へのこだわりに関する意識項目(単位:%)


 「高級ブランド品よりも、自分らしい品物を持ちたい」と、女性40代以上では8割を超す人が答え、この年代の女性の自分らしさへのこだわりがうかがえます。その傾向は「シンプルなデザインのものを買うことが多い」「流行のものより定番商品の方を買う」において、他の性・年代よりも高いスコアとなっている点にも表れているでしょう。
 一方、これらの項目においては、男性はスコアが低い年代が多く、女性に比べ商品選択にこだわりが薄いように見受けられます。
 しかし「新しいものよりも長く使って慣れ親しんだものの方が良い」では男性50代では55.9%、男性60歳以上においては7割を超えるなど、男性の高年齢層が慣れ親しんだものへの愛着が他の性・年代よりも強い人が多いことがわかります。


インターネット通販利用率の高い30代、40代。購入場所にもこだわりが強い若年層。
 では、商品の購入場所や購入方法はどうなっているのでしょうか。

表3 購入場所・購入方法に関する意識項目(単位:%)


 近年のインターネット通販の利便性の向上を反映してか、「インターネット通販をよく利用する」と7割近い人が回答しています。特に男女問わず30代、40代のスコアが高くなっています。
 一方、「通信販売(インターネットを除く)をよく利用する」は、インターネットのおよそ半分の3割強の回答です。「通信販売(インターネットを除く)をよく利用する」で男女間での差がはっきりしているのに比べ、「インターネット通販をよく利用する」は男女間での差は小さく、インターネット通販は性別に関係なく利用されている状況がうかがえます。
 「同じ商品を買う場合でも、買う場所にはこだわる」は若い年代でスコアが高い傾向が見られます。特に女性で高く、29歳以下、30代ではそれより上の世代よりも10ポイント近く高いスコアとなっています。他の世代に比べ、買い物する行為自体やそれまでの過程を楽しむ傾向があるのかもしれません。


買い物楽しい若年女性。環境配慮も考える熟年。
 消費そのものに対する意識はどうでしょうか。

表4 消費意識項目(単位:%)


 「買い物するのは楽しい」は、男女対照的な結果となりました。特に女性29歳以下、30代で9割を超えており、いわゆる“F1(女性20〜35歳)”が、消費の動向の鍵を握っているというのにもうなずけます。反対に「どうしても必要なもの以外は買わない」は、この年代では4割を下回っています。
 「値段に関わらず、環境に配慮した商品を買いたい」は、年代が上がるほどスコアも高まる傾向が見られます。金銭的な余裕も、影響しているのかもしれません。


若い世代ほど積極的な情報収集。宣伝や広告の影響も受けやすい。
 最後に、消費に関する情報収集についてみてみましょう。

表5 情報収集・発信に関する項目(単位:%)


 「商品を選ぶときは、情報収集に時間をかける」では、男女とも30代をピークに、それより上の年代ではスコアは低下傾向にあります。この世代では「宣伝や広告に影響されて買うことが多い」のスコアも高めで、宣伝や広告も情報の1つとして活用しているようです。
 若い世代では、「友人や家族から、よく買い物の相談を受ける」でも他の世代より高めのスコアとなっており、情報を集めるだけでなく、アウトプットもしている様子がわかります。

 では、「友人や家族から、よく買い物の相談を受ける」を違う観点から見てみましょう。図2は全体と読売新聞購読者、朝日新聞購読者、新聞非購読者別に、その割合とを比較したものです。

図2 「友人や家族から、よく買い物の相談を受ける」



新聞非購読でのスコアが低いことがわかります。日ごろ新聞を読んでいる人ほど話題に豊富で、周囲からも相談を受けることが多いということではないでしょうか。

(藤木)


2007年度都市生活者Web調査(東京圏)

調査期間 2007年9月7日〜9月18日
調査地域 東京、神奈川、千葉、埼玉、群馬、栃木、茨城、山梨、静岡
調査対象 満18〜69歳の男女個人
サンプル数 2,000
サンプリング 割当法(性・年代)
調査方法 インターネット調査
調査企画・設計 読売新聞東京本社広告局
レターヘッド・実査 NTTビジュアル通信(株)
▲ページの上に戻る