調査データから
2008年都市生活者調査(6)「環境コミュニケーションと環境行動」

読売新聞が2008年9月に実施した「都市生活者Web調査」から、今回は「環境コミュニケーションと環境行動」に関するデータを紹介する。
2006年より継続して行っている同項目のデータを見てみると、生活者の環境に関する知識や行動意識の高まりにともない、企業の活動に対する目もより厳しいものとなってきている様子が伺える。



① 企業の環境への取り組みに対する認知の高まりにともない、「企業による差が大きい」と感じる人も増加

「企業の環境への取り組みを、どの程度知っていると思うか」を尋ねたところ、認知は2割程度ながら、「まあ知っている」は漸増傾向、「わからない・判断できない」は漸減傾向が見られ、着実に認知は拡大してきている様子が伺える(図1)。

図1 企業の環境に対する取り組みの認知状

評価はどうだろうか。取り組みへの認知が以前より進んできたこともあってか、「全般的にあまり努力していない」「わからない・判断できない」は減少傾向(図2)。しかしながら、「全般的によく努力している」は4%前後と横ばいで、代わりに「企業による差が大きい」が2007年から2008年にかけて5ポイント増加。
環境に関する知識や情報が増していく中で、生活者が各社の取り組み姿勢を見る目もシビアになってきている様子が垣間見える。

図2 企業の環境に対する取り組みへの評価



② 環境行動を「増やしたい」から「十分である」にややシフト

環境を保護する行動を取っている人(「まだもっと増やしたい」+「現状の行動で十分である」)は、2008年は67.5%で2007年から横ばい(図3)。ただし、その内訳を見ると、「まだもっと増やしたい」が4ポイント減少しているのに対し、「現状の行動で十分である」は同程度増加。
環境行動が日常化してきたことや、いわゆる「ムリをしないエコ」といった考え方も浸透してきたことが影響しているのだろうか。

図3 環境行動の実施状況


③ 身近な環境行動は、もはや日常に
買い替えなどのタイミングが、新たな行動のきっかけに

では、実際にどのような行動を取っているのだろうか。環境保護に繋がる33の行動について聞いてみた(図4)。
全項目中トップとなった「こまめに電気を消す」(77.5%)や「ゴミの分別を徹底する」(76.9%)、「テレビはつけっぱなしにしない」(70.9%)など、上位には日常生活の中での心がけで実行できる項目が目立つ。
一方で、「白熱電球を電球型蛍光ランプに取り替える」(37.3%)や「外で食事をするときにマイ箸を使う」(7.8%)、「車はハイブリットカーを選ぶ」(6.2%)など、実施するにあたり購入や準備が必要なものについては、まだまだ一部の人の行動と言えそうだ。

図4 すでに行っている行動(複数回)
図4 すでに行っている行動(複数回)

合わせて、「現在は行っていないが、今後行いたい行動」も聞いてみたところ、「車はハイブリッドカーを選ぶ」(56.6%)がトップに(図5)。実施者はもっとも少ない項目であったが、決して関心や取り組もうという気がないわけではないことがわかる。
同様のことは、2位の「車の燃料はクリーンエネルギーを選ぶ」(54.6%)や、4位の「白熱電球を電球型蛍光ランプに取り替える」(45.3%)についても言えそうだ。これらについては、自動車ほど高額でないこともあり、少しのきっかけで一気に実施者を増やすことも可能なのではないだろうか。

図5 現在は行っていないが、今後行いたい行動(上位10項目、複数回答)


④ 「テレビ」「新聞」「インターネット」が環境3大情報源

環境についての情報を、普段どの媒体から得ることが多いか聞いたところ、「テレビ」が81.2%に上り、最多(図6)。次いで「新聞」が60.8%、「インターネット」が48.3%。これら3つの媒体が環境情報入手媒体としての役割が大きいことがわかる。

図6 環境についての情報源(複数回答)

環境情報を新聞から得る人の購読紙は、読売新聞が40.3%で最多(図7)。

図7 環境情報を新聞から得る人の購読紙

(藤木)
調査概要:2008年都市生活者Web調査

調査期間 2008年9月8日~18日
調査地域 1都8県(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、静岡県)
調査対象 満18歳~69歳の男女個人
サンプル数 2000
サンプリング インターネット調査パネルを基にした割当法(性・年代別)
調査方法 インターネット調査
調査企画・設計 読売新聞東京本社
レターヘッド・実査 NTTビジュアル通信(株)