新聞の読まれ方・広告の見られ方
読者はバンクーバー冬季オリンピック関連の情報にどう接したか
~過半数が新聞を普段よりも長く閲読。評価は「『バックグラウンドストーリー』を知ることができるメディア」
【AdVoice(読売読者モニター調査)より】



今年2月12日から2月28日(現地時間)まで17日間開催されたバンクーバー冬季オリンピック。この4年に一度のビッグイベントに際し、読者はどのような態度で関連情報に接したのでしょうか。五輪終了後の3月3日から4日にかけてアドボイスで調査しました。



① バンクーバー五輪に関心があった人は全体の約9割弱。関心層のスコアは男性よりも女性の方が10ポイント以上高い


【図1】バンクーバー五輪への関心度(全体・男女別)


【表1】バンクーバー五輪への関心度(性年代別)

まず、バンクーバー五輪に対する関心度を聞きました。「非常に関心があった(47.7%)」と「まあ関心があった(40.8%)」を合わせると全体の88.5%が関心層。オリンピックがまさに国民の関心事であったことがスコアからも分かります。男女別で見ると、関心層は女性が95.0%であるのに対し、男性は82.7%と女性の関心がより高かったようです。
関心度を性年代別に見ると、「非常に関心があった」のスコアが高いのは女性20代・40代。特に女性20代の全員が関心層です。逆に男性30代・40代は「あまり関心がなかった」のスコアが高めです。


② 全体の8割が五輪関連の記事を閲読


【図2】オリンピック記事閲読程度(全体、男女別)

【表2】オリンピック記事閲読程度(性年代別)

次に五輪関連の記事の閲読状況を聞いたところ、全体の79.6%(「ほとんど読んだ=24.2%」+「大体読んだ=55.4%」)が閲読。また男女別に見ると、関心度と同様、男性よりも女性のほうが読んだ人のスコアが高くなっています。
性年代別では、女性20代が95.5%(「ほとんど読んだ=27.3%」+「大体=68.2%」)で最も高いです。「ほとんど読んだ」のみのスコアを比較すると、男性40代と女性40代以降で30%台と高めに出ています。


③ 過半数が五輪期間中は「普段より長く新聞を読んだ」


【図3】普段と比較した新聞閲読時間(全体・男女別)

【表3】普段と比較した新聞閲読時間(性年代別)

全体の過半数が、五輪期間中は「普段より長く新聞を読んだ」と回答しています。男女別に見ると男性では、「普段より長く読んだ」人は46.0%と半数を切りますが、女性では57.0%に上ります。
性年代別では、「普段より長く読んだ」のスコアが飛びぬけて高いのは女性20代(81.8%)。男性のスコアに注目すると、男性20代・30代のみが「普段より長く読んだ」が半数を超えています。若い世代と女性は、五輪期間中は特に新聞を意識して読んだようです。


④ 新聞で詳細を知る女性、幅広く情報を入手する男性

次に、五輪期間中の情報源における新聞の役割について聞きました。

【図4】新聞メディアの特徴(全体・男女別)

【表4】新聞メディアの特徴(性年代別)

最も高かったのは「テレビやインターネットで競技結果は知っていたが、その詳細を知りたくて新聞記事を読んだ」で64.2%。次いで「テレビで中継されていなかった(または中継を見逃した)競技の結果を新聞記事で知った」(44.2%)、「テレビの中継では理解できなかった競技のルールや技を新聞記事を読んで理解した」(39.2%)。
男女別に見ると、女性では「テレビやインターネットで競技結果は知っていたが、その詳細を知りたくて新聞記事を読んだ」が75.2%(男性=54.7%)と圧倒的にスコアが高いのに対し、男性は「テレビで中継されていなかった(または中継を見逃した)競技の結果を新聞記事で知った」のスコアが51.1%(女性=36.4%)と高くなっています。女性は新聞でさらに詳しく深く情報を得ようとする人が多く、一方男性は情報を幅広く知ろうとする傾向が強いと考えられます。
性年代別で見ると、そもそも五輪に関心の高い女性20代が「テレビやインターネットで競技結果は知っていたが、その詳細を知りたくて新聞記事を読んだ」のスコアが非常に高く(86.4%)、次いで女性60歳以上(82.8%)も高いことが分かります。また、男性50代以降では、「テレビの中継では理解できなかった競技のルールや技を新聞記事を読んで理解した」と「新聞記事で読んで初めて興味を持った競技種目があった」のスコアが高めで、新聞から新しい情報を積極的に得ていると推測できます。


⑤ 新聞の詳報性が力を発揮。一覧性も重要な役割を果たす

最後に他のメディアとの比較で評価を聞いてみました。

【図5】オリンピックの情報源他~他メディアとの比較(全体)

【表5】オリンピックの情報源他~他メディアとの比較(全体・男女別)

新聞のスコアが他のメディアの中で最も高かった項目は「選手の経歴や人となり、心情を知ったメディア」(68.8%)、次いで「競技予定を知ったメディア」(67.3%)の2つでした。つまり、新聞の詳報性や記事の切り口の面白さが「選手の経歴や人となり、心情を知った」という評価につながっているとは言えないでしょうか。また、新聞では、五輪開催の前に競技予定を一覧にして掲載しています。新聞ならではの一覧性がここで強みとなって表れています。
次に男女別に3つのメディア(新聞・テレビ・インターネット)についての評価を見てみます。新聞への評価は、男性では「競技内容の解説や見どころを知ったメディア」(68.3%)が最も高いのに対し、女性は「選手の経歴や人となり、心情を知ったメディア」(71.1%)が高く、評価のポイントがやや異なることが分かります。男性は新聞の「事実を詳報し解説する役割」をより評価しますが、女性は「背景をストーリーとして興味深く紹介する役割」を重視する傾向があるといえます。
またテレビとインターネットに対する評価では、男性はインターネットのスコアが女性よりも高く、様々な場面においてネットを積極的に使った様子がうかがえます。女性はテレビのスコアが男性よりも各項目で高くなっています。新聞ではテレビ・インターネットに比べて男女のスコアの差が小さい傾向にあります。


⑥ まとめ

今回の調査で、五輪期間中はいつもよりも新聞を長く読む人が多く、特に女性・若い年代でその傾向が高いことが分かりました。また新聞は五輪のバックグラウンドストーリーを知ることができるメディアとしての評価が高いことが分かりました。速報を知るためには生中継のテレビやネットを利用しつつ、新聞で選手の談話や心情をはじめ、競技の詳細などを知り、4年に1回の冬季五輪を堪能したのではないでしょうか。情報過多と言われる昨今ですが、読者はそれぞれのメディアの長所を理解し、効率よく情報を得ているようです。

(吉池)
調査概要

調査期間 2010年3月3日~4日
調査対象者 インターネットによる読売新聞広告反響調査システム「アドボイス」のモニター355人(20歳以上、1都3県居住)
調査回収(回答率) 260(73.2%)

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