新聞のシリーズ広告で企業への信頼度・好感度が向上
継続的な広告出稿の効果



1955年東京都生まれ。78年早稲田大学商学部卒業。88年同大学院商学研究科博士後期過程単位取得。埼玉女子短期大学専任講師、助教授を経て、93年早稲田大学専任講師、95年助教授、2001年より現職。主な著書に、「新しい広告」(電通、監修)、「現代広告論」(有斐閣、共著)、訳書に「経験価値マーケティング」「経験価値マネジメント」(ダイヤモンド社、共訳)などがある。

1月の広告を「見た」と記憶している人の割合が、1カ月後の調査で一旦減少した後に、少なくとも5月の調査時点まで、ほぼ一定割合をキープしているという結果はおもしろいですね。

また、シリーズ広告への接触回数が多い層ほど、5月8日の広告を「確かに見た」人の割合が高いことからすると、やはり継続的な広告出稿の効果が表れているといえそうです。

ただ、今回のシリーズ広告によって、信頼度や好感度が大きく高まったと断言するのは難しいでしょう。ライオンという企業に対しては、今回のシリーズ広告に接触する前から、すでに信頼度や好感度が非常に高かった。もし、広告接触以前の信頼度や好感度が低い企業であれば、結果は違ってくる可能性が高いかもしれませんね。

南カリフォルニア大学のジェラルド J・テリス教授は、広告効果はキャンペーン中に変化することを指摘しています。たとえば、ポジティブな広告効果である「ウェアイン」が見られる時期と、同じ広告に何度も接触することによって飽きられた結果、効果が消耗する「ウェアアウト」が起こる時期があります。

今回の調査では、5回シリーズで実施した新聞広告の効果が認められましたが、シリーズ広告を行う際には、「ウェアアウト」の時期を見極めて、シリーズ期間や表現などを適正に判断していくことも大切ですね。

このシリーズ広告のキャラクター、これって「栗」の頭の女の子が「ニカッ」と笑ってますね。つまり、「クリニカ」なんじゃないですか。そういうのも面白いですね。

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