研究レポート
読売新聞の媒体効果を検証する
―yorimo(ヨリモ)の事例から

新規会員登録促進の告知効果を分析


読売新聞の無料会員制サービス
「yorimo(ヨリモ)」は、ネットならではの多彩な情報やサービスを提供し、読売ファンを増やすことを目的に2006年6月にスタートしました。会員は約30万人。アクセスや新規会員登録を促すために読売本紙の記事や広告を使って随時告知を行っています。2007年8月~9月の新規会員登録への効果を分析していきます。この時期は、サービス開始から1年以上を経て新規会員登録数は落ち着いた状態にあり、媒体力による効果を見るには適した時期です。また、この間は読売本紙以外でのPR展開は行われていないため、新規会員登録数の動きは、読売本紙での露出の効果をそのまま表していると考えることができます。


プレゼント応募で会員登録を促進
該当期間中に読売本紙に掲載された告知内容

今回分析の対象としたのは、2007年8月と9月に掲載された記事です。

8月、9月それぞれ下旬に翌月のお知らせの記事と、最新チケット発売告知の広告が2日連続で出ていますが、これは毎月恒例の告知です。

8月10日と9月18日の「100日連続プレゼントキャンペーン」はサービス開始1周年を記念して6月から行われたものですが、会員登録すればすぐに応募できるため、ほかのものより会員登録促進の色合いが濃いと言えるでしょう。



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調査結果1
会員の半数は主婦層を始めとした女性

まず、ヨリモのホームページへのアクセス数と新規会員登録者の推移を見てみましょう。

図1は、日ごとの新規会員登録者とホームページへのアクセス者の推移をグラフにしたものです。推移を見えやすくするため、それぞれ指数化してお見せしています。ヨリモは、女性の会員が半数を占めており、インターネットの会員サービスとしては女性の割合が高いのが特徴です。年代では30代・40代がボリュームゾーンです。アクセス者が毎週土日に少なくなる傾向がありますが、月曜から金曜まで発行されているメールマガジンがないこと、主婦が土日はアクセスしないことなどが考えられます。

図1 yorimo新規会員登録数とホームページへのアクセス者数
(増減の比率を見るために指数化しています。実数ではありません。)

読売読者であれば、日々新聞を読むうちに何らかの形でヨリモの情報に接触済みのはずです。ですから、会員登録行為はそのとき初めてヨリモを知ったから行われるというよりは、それまでもヨリモ自体は知ってはいたが、このとき初めて会員になる動機を得て行われたと考えられます。
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調査結果2
告知効果は掲載日から翌日まで続く

次に、新規会員の登録状況から効果の継続具合、記事と広告の効果比較、連載の効果などの検証を行いました。

下記の表は、8回の告知の掲載当日と各翌日をピックアップしたものです。告知掲載の影響が直接表れていない平常時の新規会員登録数のレベル平均2.75をいずれも上回っています。

表1 告知掲載日と翌日までの新規会員登録状況

1.1回の告知効果は2日間は続く
掲載当日に平常時の2.0倍~12.6倍に跳ね上がる登録数レベルは、掲載翌日も1.2倍~4.3倍で平常時よりも高いレベルを維持しています。掲載前日のレベルに戻るのは翌々日です。

2.記事と広告の効果比較
②③と⑦⑧は記事と広告の二連載なので、単独の掲載である①④⑤⑥について新規登録数小計(掲載当日と翌日の計)を見てみましょう。④と⑥が「父親を楽しもう」というテーマ特集で登録小計は7.72と8.22、①と⑤は「100日連続プレンゼントキャンペーン」の広告で、登録小計は10.48と12.48です。会員が応募できるプレゼントキャンペーンの誘引力が大きいことがわかります。④の特集内にもプレゼントキャンペーンの告知はあるのですが、広告でストレートに告知した方が早いコミュニケーションができるということでしょうか。





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3.別アプローチで二連載の効果
毎月末には、翌月のお知らせ記事と、最新チケット発売広告が連載されています。翌月のお知らせ記事(全10段、カラー)、最新チケット発売広告(全15 段、カラー)とも、ほかの露出に比べてスペース的に大きめで色もついているので、単体でも誘引力を持っています。翌月のお知らせ記事(② ⑦)掲載当日の新規登録はその他の告知(① ④ ⑤ ⑥)の掲載当日の2.5倍~3倍のレベルです。そして翌日の最新チケット発売広告(③ ⑧)掲載日の登録は、それぞれ前日をさらに上回っています。月替わりブログ(②では坂本龍一さん、⑦では堀北真希さん)や注目公演(③では米米CLUB、瀬戸内寂聴ほか、⑧ではLUNA SEA、RIP SLYMEほか)にそれぞれのファン層が会員になる動機を見出したのだと考えられます。



② 8月27日(月)② 8月27日(月)③ 8月28日(火)③ 8月28日(火)


⑦ 9月25日(火)⑦ 9月25日(火)⑧ 9月26日(水)⑧ 9月26日(水)最新チケット発売告知は、翌月のお知らせ記事のすぐ翌日に掲載されているところがポイントでしょう。お知らせ記事でヨリモに対する意識が喚起されたところに売りの一つである会員向けチケット発売情報が訴求されるという仕組みです。この相乗効果で、高い新規登録数のレベルが2日目も維持されていると考えられます。もしも、2日目の告知が1日目と目先の変わらないものだったなら、2日目の登録数レベルは高いレベルではあっても前日より増えることはないのではないでしょうか。

(国友)

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