大学生メディアと広告に対する意識調査(1)
生活時間についての意識と、新聞の読み方と就職活動の関係
読売新聞東京本社広告局では、早稲田大学商学部の嶋村和恵ゼミとの共同で「大学生のメディアと広告に対する意識調査」を行った。調査は2つからなり、第一次調査として、首都圏の大学生を対象としたインターネット調査(2007年8月)、第二次調査として早稲田大学の学生を対象とした自記式調査(同10月)を行った。調査結果を2回にわたってお届けする。初回の今回は、第一次調査から、生活時間についての意識や新聞の読み方と就職活動の関係について紹介する。次回は広告についての予定(3月上旬アップ予定)。
調査結果1
「新聞を読む時間」は現状少なくて今後増やしたいもの
まずは学生に、自身の生活時間の使い方について尋ねてみた。
内容別に①現状多いか、普通か、少ないか(図1)、②今後増やしたいか、現状で十分か、減らしたいか(図2)、それぞれどう考えているのかを調べてみた。時間の絶対量ではなく、意識としてどう捉えているかを出したいと考えた。
「現状少ない」が5割を超えているのは「勉強」「新聞」「読書」。この3つは今後「増やしたい」でも5割を超えている。若年層の活字離れが言われて久しいが、大学生自身は、新聞や本を読む時間は少ないと自覚し、もっと増やしたいと思っていることがわかった。新聞や本の重要性を認識していればこその結果だろう。ただ、勉強と同じく「頭では読んだ方がよいとわかっている」けれど、実際には行動に移しづらいものと捉えられているとも言える。それを打破するきっかけとして、就職活動が果たす役割を次項で見ていく。
調査結果2
就職活動を意識するだけで新聞の読み方が変わる
社会の情報収集手段の1つである新聞は、就職を控えた学生に強く意識される。次は、就職活動を通じて、彼らの新聞接触への意識はどのように変わっていくかを調査した。
まず、調査時の就活状況を確認しよう。
通常3年生の秋に就職サイトへのエントリーなど就活の具体行動が始まる。この調査を行った8月時点では、これから就活を予定している3年生のほとんどが既に意識している状態。4年生は、就活をすでに終了した人が多い。
新聞の閲読程度は(図4)、「毎日読んでいる」20.5%、「ほぼ毎日読んでいる」27.3%で、合わせて半数弱が日常的に新聞に接している。
学年別に見ると「毎日読んでいる」が3年生で約10ポイント増えている。この時期の3年生は、就活の具体行動を始めているわけではなく、意識しているだけだが、それだけでも新聞の読み方が違ってくるということだろう。4年生では就活が終わってほっとしたのか「毎日読んでいる」は元のレベルに戻るが、「ほぼ毎日読んでいる」人の割合が2年生より増えている。新聞を読まなくては、という義務的意識からは開放されたかもしれないが、就活中に培われた新聞への親和度が財産として残ったということではないだろうか(ただし、1年生の「ほぼ毎日読んでいる」の割合は4年生と同程度に高い。入学したてのときはまじめだが、2年生でだれてしまうということか?)。
新聞を読む際の状況でも同じ傾向が出ている。
「すべての面に目を通す」が3年生で増え、4年生では元に戻るがその分「1面・テレビ面+中面いくつか」が増えている。
新聞広告についての意識はどうだろうか。新聞を読むときに広告に目を通すかどうか聞いた。
やはり3年生で「はい」が増える。4年生では「はい」よりも、「意識しないが、気になるものもある」が増える傾向にある。しかし、「広告にも目を通すか」と聞かれて42%もが「はい」と答える3年生は、就活を意識しすぎて優等生的回答してしまっているようにも思う。一般に新聞は広告を見るために読むものではない。記事を読み進めるうちに、気になる商品やクリエイティブが目に入って思わずその広告を見てしまった、というのがふつうの広告接触のあり方だろう。そうすると、「意識しないが、気になるものもある」が52.9%まで増えた4年生は新聞の読み方がこなれてきたとも言えそうだ。そこに至るには、就活のために新聞を読み始めた経験が生きているのではないだろうか。
(国友)
【調査概要】(第一次調査)
* 調査期間 : 2007年8月2日(木)~6日(月)
* 調査地域 : 首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)
* 調査対象者 : 4年制大学在籍者(マーシュリサーチモニター)
* サンプル数 : 400(1学年100名、男女半々)
* 調査方法 : Webアンケート調査
* 調査企画・設計 : 早稲田大学商学部 嶋村和恵ゼミ、読売新聞東京本社広告局
* レターヘッド : マーシュ
* 実査 : MRD