不況対策として行っていることを訊いてみると、「節約」「貯蓄・財テク」「キャリアップのための勉強・資格取得」のスコアが実施、意欲ともに高いことが分かりました。「節約」「貯蓄」に続いて、「キャリアップのための勉強・資格取得」が高いのは、もともと勤勉な日本人ならではといったところではないでしょうか。
③ やはり「巣ごもり」は起きています。とはいえ、楽しみながらが基本です
実際に、どのような意識や行動の変化があったのか訊いたところ、「外食の機会を減らすようになった」が最も高い結果となりました。その他にも「休日は外出せずに、自宅で過ごすことが多くなった」「休日は遠出をせずに、近所で遊ぶことが多くなった」「平日はなるべく寄り道せずに帰宅することが多くなった」といった項目も20-30%の人が該当しており、特売品を買ったり、節電をするのと同様に「巣ごもり」も不況対策として意識・行動されているようです。
<グループインタビューより>
「節約は外食っすね。家で自分で作ったりしています。最近本買ったりして自分で作るのが楽しいです。」(男性20代)
「以前はお弁当を作るなんて考えられなかったけど、最近は作るようになりました。」(女性20代)
外食費を節約するとなると、当然自炊をする機会が増えるわけですが、料理を楽しむ人も増えているようです。ストイックな節約ではなく、自分流に楽しみながら節約することが、今の消費者の特徴と言えるのではないでしょうか。
④ 財布の紐がゆるくなるものは、人によって千差万別といえます。また、たまにはご褒美の娯楽も必要です
「これからも節約したくないモノ」として何らかのモノを挙げた人も69%に上っています。全体では医療費(26%)がトップに挙げられているものの、年代によって、結果は大きく異なります。10代男女・20歳~34歳の男女では娯楽費、35歳~49歳では教育費、50歳~69歳では医療費がそれぞれトップに挙げられており、年代によるライフスタイルの違いが節約したくないモノへの優先順位に反映される結果となりました。さらに49歳以下では娯楽費が上位3位内に入り、日々の生活で節約をしつつもストレス発散のために娯楽にはお金を使いたいという消費者像が浮き彫りになっています。
⑤ こんな時代だからこそ
・貯蓄や財テクは多くの人の興味のあるところとなっています。「金融商品」への興味関心は当然高くなっているといえるでしょう。
・外食控えから、内食関連の食品への興味関心も以前にも増して高いといえるでしょう。消費者に信頼される商品の提供は当然のことながら、商品を通して「楽しみ」を提供することも大切でしょう。また、関連産業も、節約を楽しむサポートとなるものを提供していくことが、鍵となるでしょう。
・節約意識は高まってはいるものの、やはり節約したくない、できないと思うものも存在します。年代などライフスタイルによる差だけでなく、今後は個人の趣味・嗜好などがより財布の紐を左右すると思われます。これらを考慮に入れながら、適切な顧客に適切なメッセージを送ることが必要となるでしょう。
・節約ばかりだと、たまには息抜きをしたくなるものです。たまには自分にご褒美をあげたくなるものです。大きなご褒美ではないかもしれませんが、プチご褒美的なモノや娯楽関連産業も、今の時代の消費者を癒やしていく存在として、必要とされているのではないでしょうか。
(マッキャンエリクソン インサイトディレクター 山本博子)